ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」

ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」は宮藤官九郎の脚本家としての連続ドラマデビュー作となった作品です。原作は石田衣良の同名小説ですが、キャラクター設定が大きく異なるほか、本ドラマではクドカンらしい小ネタが随所に盛り込まれた演出となっています。チーフ演出は映画監督の堤幸彦が務めました。長瀬智也・窪塚洋介・阿部サダヲなどの出演陣がこの作品をきっかけにブレイクしたことや、視聴率が高かったこと、過激な表現が多かったことなどから当時話題となったドラマです。

少年の心を忘れない中年の皆様へ

概要

2000年4月14日から6月23日まで毎週金曜日の21時~21時54分にTBS系列で放送されていました。放送終了後、窪塚洋介、山下智久、妻夫木聡、坂口憲二、小雪、佐藤隆太、阿部サダヲら出演者の人気が急上昇した事に加え、深夜での再放送が高視聴率であったことも手伝って、「もう一度みたい」という声が多く寄せられました。やや過激な表現が多かったためか、地方局等での再放送は、深夜帯に行われていることが多かったようです。この作品を機に、酒井若菜、森下愛子、佐藤隆太、窪塚洋介などはその後の宮藤脚本作品の多くに出演するようになりました。また、阿部を始めとする脚本家の宮藤と同じ劇団「大人計画」所属俳優の出演も多く見られます。イチゴの回・士(サムライ)の回・スープの回では川崎麻世が本人役で出演しています。2003年にはスペシャル版の「スープの回」が放映されました。ラストサムライの撮影と被ってしまった渡辺謙や小雪、また一部のレギュラー俳優陣は出演していませんが、「木更津キャッツアイ」の5人が友情出演したり、RIZE、クレイジーケンバンドのメンバーも出演しました。マコトの実父役の横山剣は前年末にリリースされた「タイガー&ドラゴン」のサビをドラマ内で披露し、後にそのままのタイトルで宮藤脚本によるドラマ「タイガー&ドラゴン」が放送されました。

登場人物

真島誠(マコト)・・・長瀬智也

通称「池袋のトラブルシューター」。地元・池袋の工業高校を卒業後に「プータロー」となり、実家の果物屋を手伝ったり賭けボウリングで小遣いを稼ぎながら、池袋西口公園=池袋ウエストゲートパークで過ごしています。元は有名な不良でしたが、性格は意志の強い正義感で、池袋では名の知れた存在です。そのため、彼の家にはしばしば困難な依頼が持ち込まれますが、「めんどくせぇ!」の口癖からも分かるように面倒臭がりであり、当初は断ろうとするのですが、持ち前の好奇心と人の好さから結局首を突っ込む羽目になってしまいます。ボウリングが異様にうまく、川崎麻世と矢沢永吉の熱狂的なファンです。いつも母親に悪態をついていますが、店を手伝ったり母親が窮地に陥りそうな時は奮起するなど、実際は母親思いの青年であり、好物である焼きそばも母親の得意料理です。初体験を風俗嬢に強引に奪われた経験を持ち、それが原因んで勃起障害になりました。

渋沢光子(ヒカル)・・・加藤あい

マコトの彼女です。お嬢さん学校の生徒で、よく池袋に遊びに来ています。父親は交響楽団の指揮者、母親は目白の大学勤務で、実家は裕福ですが両親は忙しく、不在がちです。マコトの女関係でやきもちを焼き、すぐに泣きます。中学時代のあだ名は「しいたけ」でした。時折、別人のように恐ろしい表情を見せるときがあり、マコトはその時の彼女を「双子」と思うようにしています。事件の全貌が明らかになった際、警察署の屋上から飛び降り自殺をはかりますが、奇跡的に一命を取り留めています。

安藤崇(タカシ)・・・窪塚洋介

池袋を勢力家に置くカラーギャング集団「G-Boys」「G-Girls」の通称「キング」。飄々としたトリッキーなキャラクター性と非常に残忍且つサディスティックな嗜好を持ち、暴力と独特のカリスマ性で不良少年たちをまとめ上げています。マコトとは高校の時の同級生で、高校卒業までは気弱な少年でした。マコトの資質に注目し何度も勧誘しては断られていますが、親衛隊と呼ばれる配下と共にマコトの依頼に協力することも多いです。Black Angelsとの抗争の後、チームを解散し、西口にラーメン屋を開店させました。

山井武士(ドーベルマン山井)・・・坂口憲二

池袋で最も切れている男。凶暴で孤独、鼻と耳のピアスをチェーンで繋げているのがトレードマークです。マコトやタカシとは高校の時の同級生ですが、3回留年しているためマコトたちより3歳年上にあたります。高校時代にドーベルマンと決闘して以来、「ドーベルマン殺しの山井」と呼ばれるようになりました。一時G-Boysの一員となりましたが、薬物の売買に手を染めて破門され、後に尾崎京一と意気投合し、Black Angelsの一員となります。ヒカルを自分と同種の人間と認識しており、彼女に強い好意を抱いています。

尾崎京一・・・西島千博

フランス帰りのバレエダンサーです。帰国後G-Boysでメンバーと共に行動しますが、独自の美意識からタカシのやり方に異を唱えて離脱。後に東口の公園を根拠地に「Black Angels」という対抗組織を結成します。タカシ同様にギャング抗争の後、チームを解散し、東口にラーメン屋を開店させました。

森正弘(マサ)・・・佐藤隆太

マコトの相棒の大学生。ボウリング場でアルバイトをしながら、いつもマコトとつるんで池袋西口公園で遊んでいます。友人のシュンや電波にも彼女が出来たにもかかわらず自分一人だけ彼女が出来なかったり、やっと出来た彼女・マドカが女子高生であったがために彼女の友人たちであるガングロギャルにリンチ後に恐喝されかけ、更には何かと手を焼いていた工藤雫もマコトに興味をもってしまうなど女運がありません。シュンが殺された際は、G-Boysのメンバーとなりました。

水野俊司(シュン)・・・山下智久

マコトの友だちで、イラストが得意な専門学校生です。アニメオタクですが、そのことに触れられると不機嫌になります。マコトやマサとは本屋で万引きするのを見つかったことから知り合い、「いけふくろう」像を盗んだ時からマコトたちのグループと一緒に行動するようになりました。内気で人見知りが激しいのですが、マコトにはなついています。G-BoysとBlack Angelsの抗争に巻き込まれて死亡。彼の死によって、G-Boysは徹底抗戦を開始するようになります。

森永和範・・・高橋一生

マコトの中学の時の同級生です。当時は学年一の秀才でしたが、完全な引き籠りで過ごしていました。マコトとの再会をきっかけに家を出ることに成功し、「姫」の捜索の際には手がかりを提供しました。コンピューター技術に長け、後に情報屋となりますが、引き籠り時代の反動から再度引き籠ってしまうのを恐れて自宅に戻れない「逆引きこもり」となり、24時間営業のファミリーレストランで過ごすようになります。その後、情報屋をやりつつ、インターネットカフェをオープンさせました。

電波くん・・・須藤公一

コンビニで働く巨漢で、マコトの友だちです。名前の通り電波オタクで、その特技でマコトたちを手助けしています。シュンが殺された際にはG-Boysのメンバーとなりました。

斉藤富二夫(サル)・・・妻夫木聡

池袋を仕切る暴力団「羽沢組系氷高組」の構成員で、羽沢組組長の娘である「姫」こと天野真央の付き人です。マコトの中学の時の同級生ですが、高校時代まではいじめられっ子で、その反動でヤクザになりました。小柄な体躯ですが非常に闘争心が強く冷静な判断力も持ち合わせています。行方不明の姫の捜索をマコトに依頼し、その一件以来マコトに恩義を感じて、情報の提供などで便宜を図っています。その後出世し、シンヤ、巨漢の2人などといった舎弟ができます。

横山礼一郎・・・渡辺謙

東京大学卒のキャリアを持つ、池袋署の署長です。連続女子高生絞殺未遂事件を解決するために急遽配属となった吉岡刑事の後輩で、駆け出し時代の通称は「ハンサム」でした。マコトとはボウリングで愛車のBMW3シリーズを賭け、負けたことをきっかけに知り合いました。過去に自分の妻が犯罪者に傷つけられ歩けなくなって以来犯罪者を心底憎んでおり、署長になった現在でも自ら現場に関わろうと行動する真面目な男性ですが、犯罪をつぶすためならどんな手段でも使う冷酷な面もあります。どこにも属さず行動を起こすマコトを危険視している部分がありますが、一方でマコトの才覚にも気づいており、彼に協力する場合もあります。ギャング抗争の後、全責任をとって警察を辞め、探偵事務所を立ち上げました。

浜口・・・阿部サダヲ

マコトの家の近所にある交番勤務の巡査で、後に吉岡と共にシャブの取引を上げ刑事課に配属になります。威勢は良いものの、喧嘩にはからっきし弱いです。風俗マニアでもあり、ラストチャンスの常連客です。

真島リツコ・・・森下愛子

マコトの母親です。池袋西口公園商店街のはずれにある果物屋「真島フルーツ」を営み、女手ひとつでマコトを育ててきました。「ドリームコネクション」というネズミ講にハマっています。後にホームレス集団の頭「剣さん」がマコトの実父であることが判明します。

松井加奈・・・小雪

真島フルーツのパート従業員になった女。前職はモデルで、現在は京極会二代目会長・蓮沼の愛人です。蓮沼の要望であらゆる仕事を転々としており、真島フルーツに勤めたのもそのためでした。マコトに好意を抱いており、そのことでヒカルとしばしばもめることがあります。

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