映画「人間の約束」

映画「人間の約束」は、1986年に公開された日本映画です。主演は三國連太郎で、佐藤浩市は初めてこの作品で父親との共演を果たしました。監督は「嵐が丘」「戒厳令」などで知られる吉田喜重が務めました。新興住宅地で起きたある老人の死を巡って、老人の痴呆や介護問題、親子の絆を描いた作品で、人間とは何か、生きるとは何かを問う社会派ドラマとなっています。この作品は第2回文化庁芸術作品賞を受賞しました。

少年の心を忘れない中年の皆様へ

ストーリー

東京都多摩市の新興住宅地にある森本家は、タツと亮作の夫婦とその息子夫婦である依志男と律子、さらにその子供の鷹男と直子の六人家族です。ある日、寝たきりだったタツが部屋で死んでいるのが見つかります。タツは安らかな死に顔をしていましたが、体の所々にうっ血した跡が見られたため、調査にやってきた吉川刑事と田上刑事は殺人の線もあるのではないかと疑います。彼らの予想は当たり、翌日タツの夫である亮作が自分がタツを絞殺したと自首してきます。依志男と律子は驚きを隠せません。さっそく田上刑事が取調べを行いますが、亮作の言っていることは支離滅裂で的を得ないどころか、終いには取調べ室で失禁してしまいます。実は亮作も痴呆症が進んでいるのでした。かつては平和だった森本家。しかしタツに惚けの症状があらわれて以来、家庭内には緊迫した空気が流れていました。律子はタツの介護を嫌がり、タツもまた律子の介護を嫌がります。律子はタツを失禁しないようにとトイレに閉じ込めてしまいます。そんな律子にタツは「鬼!」と罵りの言葉を投げるのでした。見かねた亮作はタツを老人専門病院に入院させてしまいます。しかしまるで妻の後を追うように、そのころから亮作にも惚けの症状が出始めるのでした。亮作は鏡に映った自分を他人だと思い込んで挨拶をしたり、先祖の墓を掘り返してはここに埋めてくれと叫ぶのでした。老人病院に入院させられたタツを律子は不憫に思い、家で介護することを決めます。依志男はそんな律子を労いますが、「あなたの浮気よりましよ」と一蹴されてしまいます。実は依志男には冴子という愛人がおり、ずるずると別れられないまま関係を続けていたのでした。家に戻ってきたタツは以前にもまして律子を憎むようになります。ある晩、タツを風呂に入れていた律子は、発作的に湯船に入れていたタツの体から手を離してしまいます。沈むタツを見つめる律子でしたが、ふと我に返りタツは一命を取り留めました。そんな律子を見て亮作は、タツを楽にするときは自分が手を掛けると言うのでした。その後、亮作はガス栓を抜いてタツと心中を図りますが、依志男に助けられてしまいます。タツは事あるごとに死なせてと叫ぶようになるのでした。そしてある夜、皆が寝静まった頃、タツは枕元の洗面器の水に顔をつけます。その様子をみていた依志男が後ろからそっとタツの頭を押さえつけます。タツの火葬に向かう車中で依志男は涙を流し、そのことを告白するのでした・・・。

キャスト

スタッフ

パンクの道を極める

感想

人間として生き抜くために大切な物とはなにか。「尊厳」「プライド」「理性」「記憶」「思考」・・・。この映画ではそれらを全て失った老婆・タツを通して、生きていくことの意味とは何かを伝えようとしているのではないでしょうか。惚けてしまったタツがとにかく醜く、まるでけだもののように描かれています。杉本哲太演じる大学生の孫が、「人間もああなっちゃ、動物と同じだ」と言い放ちますが、まさしくその通りなように思えました。だからこそ、「人間」としての理性が戻った時にタツは殺してくれと叫ぶのだと思います。こんな風になってまで生きていたくないという思いは痛いほど伝わってきました。「老い」や「介護」や「安楽死」は議論しても結論がでない不変のテーマではありますが、この映画は老いを本当にグロテスクにリアルに描いています。見ていて気持ちのいい映画ではないですし、見終わったあとも落ち込んでしまいますが、非常に色々なことを考えさせられ、また、考えなくてはいけないと思わされる映画でした。

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